上五島の「魚目(うおのめ)」集落に生まれ育った私は、
子どもの頃からずっと潜っているこの海が大好き。
塩をつくる日々のなかで、
私たちは海のいのちをいただいて生きていると実感します。
目の前にある海のために働きたい、それが変わらぬ願いです。
生まれ育った海が
大好きだから、
この塩をつくりたい。
海水の状態は天候や潮の満ち引きによって、毎日変化しています。大潮の日の満潮に潜ると、たくさんのプランクトンに小さな魚が群がり、そこへ大きな魚がやってきて、海がいきいきと元気。それは豊富な栄養分が循環している証しです。虎屋では月2回、大潮(満月と新月)の日の満潮に海水を汲み上げます。
ミネラルバランスを
なぜ大切にするの?
大潮の日の「満潮」に海水
を汲むのはなぜ?
サラサラサラ…塩田から
聞こえるのは何の音?
どうして「まあるい」味の
塩ができるの?
食用の廃油で
焚くのは何のため?
私たちは自然と対話しながら
塩をつくっています。
毎日試行錯誤を重ねて、
虎屋ならではの塩づくりを
磨いています。
釜の燃料に廃材などを使うと大気を汚す懸念もあるので、虎屋では環境負荷の少ない食用の廃油を使用しています。このチャレンジを成功させる為に、廃油を燃料にするための装置から自社でつくりました。
目に見えない不純物まで除去するため、虎屋では海水を「2度焚き」に。1回目は1000℃の高温で煮詰めて「かん水」を作ります。その上澄みをフィルターで濾過しながら平釜に移し、2回目は低温で少しずつ煮つめます。海水を煮つめすぎると塩に苦味や酸味が出るので、火を止めるタイミングの見極めが肝心。最初に結晶化する一番塩「まあるい塩」は、虎屋がつくる海塩のわずか2%ほど。生産効率よりも、カドのない甘味や深い味わいを尊重したいのです。
虎屋は塩田も手づくり。島の漁で使われる魚網、山から伐り出した木や海浜の石を活用した、環境への負荷の少ないシステムを独自に考案しました。島で長らく培ってきた経験や知恵をもとに、日々進化させています。海水が網を伝う音や、太陽と風にさらして海水を乾燥させる風景は虎屋のシンボルです。
人の体液は海水のミネラル組成に近いとされ、私たちの体にも内なる海があるといえます。塩に含まれる主要なミネラルは塩化ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウムですが、原料の海水や製法によってミネラルバランスは大きく変わります。虎屋では、体に必要とされる70種類以上のミネラルを含む塩をつくることを目指しています。
虎屋の塩は安全・安心!
虎屋では海水に含まれる微量の不純物まで丁寧に取り除き、お客さまに毎日安心して召し上がっていただけるように品質管理を徹底しています。国際規格(ISO/IEC17025)に基づく化学試験所として認定される公益財団法人塩事業
センター 海水総合研究所に分析を依頼し、「まあるい塩」「海塩ごとう」は「マイクロプラスチック※測定下限値未満」の自然塩と証明されました(2022年6月)。虎屋の塩は安心してお召し上がりいただける安全な自然塩です。
※マイクロプラスチックとは
生活雑貨などに由来する5ミリメートル以下の微細なプラスチックごみの総称。
地球環境や生態系に与える影響についての懸念が世界的に高まっています。
虎屋の塩
まあるい塩セット
〈ボトルセット〉
五島の昼と夜の海をイメージした箱は、贈答用にもぴったりです。
ギフトボックス
海塩ごとう
〈毎日のお料理に〉
8日以上ゆっくり時間をかけてつくった塩は、ほどよい甘味と旨味が特長です。
(100g)